お客様のニーズ
イガグリ形状の超精密部品をコスト的に塑性加工で製作して欲しい
もともと、精密立体形状の部品を作るには切削加工や導電性プラスチックを成形するといった方法があるが、いずれの工法も1つの部品を完成させるためには非常に時間がかかり、コストマネジメント上に課題が残るものだった。太陽工業は、このような複雑立体形状精密部品をプレスの技術と、組み立て工程の自動化を駆使し、生産性の向上とコスト低減の可能性に取組みました。
第24回中小企業優秀新技術・新製品賞で優秀賞、第27回素形材産業技術賞で素形材センター会長賞を受賞した精密立体部品の自動積層組立ライン
直径5.5mmのモバイル機器のジョグボールコア部品、
一貫ラインでの製作により1個/1秒での生産を可能に!
お客様のニーズ
もともと、精密立体形状の部品を作るには切削加工や導電性プラスチックを成形するといった方法があるが、いずれの工法も1つの部品を完成させるためには非常に時間がかかり、コストマネジメント上に課題が残るものだった。太陽工業は、このような複雑立体形状精密部品をプレスの技術と、組み立て工程の自動化を駆使し、生産性の向上とコスト低減の可能性に取組みました。
試作
試作として、手作業。 非常に微細で複雑な立体形状である為、組み立てにはピンセットと双眼ルーペを使用して、更に圧入には、時計部品の加工に使う「タガネ」という治工具を改造して組立てに使いました。 しかし、熟練工でもこの作業には1分以上もの時間がかかってしまいます。
提案
立体型の形状をどのようにプレスで表現するか。まず、全体を4つの更に細かいパーツに分割し、それら1つ1つを金属板から打ち抜いて、後に重ね合わせることで24本のピンを持つ球形状に組み上げること、また順送プレスの材料送り方向に対し、横方法に組み立てていく積層技術を採用したことで加工量の増加に対応できると考えました。
開発
理想的な、複雑立体形状精密部品の順送プレス・自動積層組み立てラインの実現には、、部材がわずかでもズレないよう制御するための7つのサーボモーターの導入、部品の脱落、ズレなどを検知するため、画像センサーと位置センサーを採用しました。組み立てた後も画像センサーによって全数検査を行うことで不良の発生率を厳正に監視し安定した高精度形状の生産を実現しました。更に従来1分かかっていた作業時間が1秒に短縮。大幅なコスト削減が期待できる生産ラインを確立しました。
複雑立体形状の4部品を同一型内で製作、洗浄、自動積層までを 同一ラインで確立しました。
特願2011-52160
「立体金属部品の製造方法」
応用・発展性
この自動積層組立はギアやローラー、ヒートシンクといった 従来の同一部品を重ねるだけの単純な積層だけでなく、 複雑形状でより三次元形状化した部品の積層まで可能です。 複数枚の材料を平行して流すことにより、材質・材厚の異なる部品の組立も可能です。