従来のクランクプレスの課題
打ち抜き方向の精度のばらつき・・・いかにして一定の加工を達成するか
従来のクランクプレスは、ひずみを生じやすい長いロッドと、隙間(ガタ)を生じやすいボールジョイントによって構成されるため、打抜き方向の精度にばらつきが生じ、常に一定の加工ができないことが課題となっていました。
従来のコンロッドに替わる「扇型支持ロッド」を開発、これを搭載した新しいプレス機をプレスメーカーと一緒に作り上げました。
従来のクランクプレスの課題
研究開発
クランクプレスの回転運動を往復運動に変換する部分に太陽工業開発の扇型支持ロッド機構を採用。従来の欠点であるクランクロッドとスライド固定部の磨耗による隙間を抑えることができるようになりました。これによりスライド作動が高精度化され、曲げ・絞り・鍛造の加工精度が飛躍的に向上します。
さらには、扇形支持ロッド機構を2基組み込むことで、金型に掛かる編心荷重が原因となって発生するスライドの傾きを抑制することも可能です。
信州大学・長野県工業技術総合センターとの共同研究により、CAE(シミュレーションによる解析)の結果をもとに最適な扇型支持ロッド形状を導出しました。
新機構「扇型支持ロッド」の実用化
プレス機メーカー富士スチール工業株式会社と協力し、扇型支持ロッドを大型プレス機6000kNへ搭載、実用化。600tという高い加圧能力と高次元の剛性・精度・耐久性を共存させています。
関連特許4件出願